◆どうしてノミがつくの?
猫につくノミは、ネコノミといって猫の皮膚から血を吸いそれを栄養にして生きる寄生虫です。草むらなどにいるため放し飼いなどで外に出る猫の場合、寄生される可能性が高いです。室内飼いの猫でも、ノミは強いジャンプ力を持っているので、草むら以外にもベランダの植木や歩いている人にも飛び移って寄生します。ベランダなどで遊んでいて寄生してしまったり、飼い主が外から持ち込んだり、動物病院などで接触した他の動物に寄生していることもあるでしょう。ノミにとって快適な気候は湿度70〜90%、気温18度以上、つまり北海道を除いた本州以南の5月〜10月は特にノミが増える時期なので注意が必要です。しかし、室内飼育の猫が多い最近では真冬でも暖房などでノミが過ごしやすい気温や湿度が保たれているため油断大敵です。飼い主が持ち込むだけでなく、人間にも寄生するノミ、ダニが多いので気をつけましょう。
・ネコノミ:激しいかゆみをもたらす。瓜実条虫などの病気を媒介することも。人間にも寄生します。
・マダニ :吸血ダニ。噛まれると激しいかゆみを伴う。人間にも寄生します。
・ヒゼンダニ:感染力が強く人間にも寄生します。
・ミミヒゼンダニ:耳に寄生し、外耳炎を起こす。耳をかゆがったり、頭を盛んに振る場合は寄生の疑いあり。人間にも寄生します。
◆ノミの見つけ方
小さな黒い粒が猫の寝床の周囲などに落ちていませんか? この黒い粒はノミの糞。寝ていた猫が突然起き上がり体を掻いたり、噛んだりし始めたらノミがいる可能性大です。ノミは人間には寄生しませんが、皮膚につくとかゆみを感じますから、そのときもノミの存在を疑って、猫の寝床や猫自身の被毛をかき分けて、黒い粒がないか確認してみてください。ノミの寄生する場所は、猫の舌が届きにくい、首としっぽに集中しますので、チェックしてみましょう。
◆ノミを駆除する
「1匹見たら100匹はいる」とも言われるほど繁殖力の高い虫です。家中に広がる前に早めに駆除しましょう。猫の体に寄生しているノミ以外に、室内にも卵やさなぎが潜んでいる可能性が高いですから、部屋の隅々まで誇りやゴミを徹底的に掃除します。薬剤で部屋中駆除することもできますが、くれぐれも駆除中の部屋に他の人や猫を入れないように気をつけてください。
〈ノミ取りクシ〉
目の細かいクシになっていて、ノミを引っ掛けることができます。ノミがひっかかったら、クシごと洗剤液に浸して殺します。
〈シャンプー〉
ノミ駆除用の薬用シャンプーを使います。頭から下に向かって洗っていき、ノミの成虫、さなぎ、卵を洗い流します。
〈薬〉
飲薬、スプレー、粉などがあります。滴下式薬品やノミ取り首輪など、寄生したのみをすぐに退治するためのものも便利です。これらは刺激が強いものもありますので獣医に相談して使用してください。
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