【目の病気】
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作成者:JHPA事務局
猫は目にかゆみや痛みを感じると、前足で掻くようなしぐさをしたりします。このようなしぐさは、猫の目に異変が起きているサインです。目を傷つけないためにも、早めの対処が必要です。病気を予防するためには、目ヤニや涙の量を毎日チェックするようにしましょう。

〈チェックポイント〉

目が赤く、充血している。
目ヤニがでる。
目をかゆがる
 ⇒結膜炎の疑い

光をまぶしがる。
頻繁に瞬きをする。
痛みのため目をこする。
 ⇒角膜炎

常に瞳孔が開いている
目が大きく飛び出す
 ⇒緑内障

目が白く濁っている
 ⇒白内障

涙がでる。
 ⇒流涙症(涙目)

瞬膜がでている。
 ⇒瞬膜の露出

◆◇◆目の病気一覧◆◇◆

■結膜炎(けつまくえん)
ホコリや異物などの刺激や、細菌やウイルスが主な原因です。両目に症状がある場合、ウイルス性の鼻気管炎などのウイルス感染の疑いが考えられます。重症になるとまぶたがくっついて目が開かなくなることもあります。ウイルス感染はワクチン接種で防ぐことができます。

■角膜炎(かくまくえん)
原因は外因性と内因性のどちらかで、外因性の場合は、ホコリや異物、事故やケンカなどにより、角膜を傷つけたことによる外因性の場合と、栄養障害、 細菌やウィルス感染、内臓の病気などの内因性の場合が考えられます。角膜の傷は悪化するのが早く、治療が遅れると完治が難しいので、早期に治療することが大切です。目ヤニや目のまわりの汚れは、気づいた時にすぐに取るようにします。人間用の目薬は使用しないようにしましょう。


■緑内障(りょくないしょう)
眼球内を循環する眼房水が排出されずに、眼圧が高まってしまう病気です。猫は隅角が広いために緑内障にはなりにくいと考えています。猫の緑内障は眼疾患で腫瘍・眼内炎などが続発するものがほとんどです。視神経や網膜が圧迫されて視力障害が起き、失明することもあります。

■白内障(はくないしょう)
水晶体(レンズ)が白くにごってしまう病気で、光が網膜に達しにくくなるため見えにくくなってしまいます。外傷性、糖尿病性老齢性などが原因として挙げられますが、猫ではヒトや犬のような老齢性のものは少なく外傷性のものが圧倒的に多いです5歳以下の若年性白内障と、それ以降の老人性白内障に分かれます薬で水晶体の白い濁りを取り除くことはできませんが、進行を抑えることはできます。

■流涙症(涙目)
涙が涙管からうまく排出されないために、涙があふれ出る状態をいいます。特に極端に鼻が低いペルシャやヒマラヤンなどは他の猫より多くみられております。原因は、涙の過剰分泌や涙管のつまり、先天的な奇形などがあります。感染症・眼瞼炎・眼瞼欠損・瞬膜の露出・角膜炎・急性緑内障など、様々な病気が原因になっている他、煙や異物の混入などでも起こってしまいます。涙の成分により放置しておくとだんだんと目下の毛が茶褐色に変色していきます。

■瞬膜の露出(はくないしょう)
なんらかの原因で目頭から眼球の上までいつも露出したままの状態になります。瞬膜が充血して、腫れて炎症を起こしたり、瞬膜にはリンパ組織がたくさんあるので、リンパが腫れる事もあります。原因は不明ですが、寄生虫とか精神作用にある程度関係があるとされています。 片目だけの場合は異物の混入や目の損傷などが原因と考えられますが、両目の瞬膜が突出している場合は体の具合が悪いためと考えられています。原因である病気が完治すると瞬膜は正常な状態に戻ります。

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