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作成者:滋賀支部 林 裕介 / 横浜支部 伊藤 康文 |
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◆多く見られる例 |
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◎散歩の時にリードを引っ張る |
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◆犬のタイプ |
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〈自分がボスだと思っている〉 |
飼い主と犬の主従関係が逆転している為、主導権が犬にあります。
従って、散歩時のリードを引っ張る行為は飼い主を従えて歩くという行為です。
ボスという地位を確立していることだと思っています。 |
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〈興奮しやすい〉 |
散歩に出かけるときなど自分にとって楽しい時間になると、飼い主の言うことなど耳に入らず興奮状態になってしまいます。
また、特に散歩のコースなどが決まっていたりすると、そこのコースは「自分の縄張りだ」という領域意識が強くなり、そこに入ってくる者に対して攻撃的になったりもします。 |
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◆考えられる原因とそれに対する対処方法 |
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〈散歩のとき、リードを引っ張る〉 |
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■原因 |
[その1] |
ほとんどの飼い主さんは、犬がリードを引っ張りながら歩くとその方向に付いて歩いていきます。
このことが、繰り返されるうちに、犬の権勢本能(縦型の序列を築こうとする)が高まって引っ張れば飼い主さんが付いてくるということを理解していきます。
そうなると、主従関係は逆転し犬は飼い主さんよりも格上と思い込んでしまっているために引っ張り回します。 |
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[その2] |
もうひとつの原因として、飼い主さんが散歩時にピンとリードを張って引っ張っているケースが考えられます。
犬は本能的に引っ張られると引っ張り返そうとします。
このようなことが、引っ張り癖の原因と思われます。 |
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■対処法 |
[その1] |
散歩での引っ張り癖のある犬は、まず、主従関係をはっきりさせなくてはいけません。
リーダーウォークは効果的です。これはリードにたるみをもたせながら歩きます。
しかし引っ張り癖のある犬は当然前に出ていこうとしますので、前に出たら方向転換をします。
犬は方向転換されれば今度はそちらの方向に引っ張っていこうとしますので、前に出たらまた方向転換と何度も繰り返していくうちに、
方向転換される度にリードから首にかかる不快感から、人に付いて歩くようになっていきます。
こうなると人がどちらの方向に行こうと、付いてきます。また、止まれば犬も止まるようになっていきます。
この時、重要なのはリードをたるませながら歩きます。また絶対にしゃべりかけたり、目を合わせたりしないことがポイントとなります。 |
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[その2] |
別の方法では、散歩時、犬が前に出て引っ張りはじめたら、飼い主さんは、その場に立ち止まり動かないということも効果的です。
引っ張れば散歩が中断されることを、学習させていきます。 |
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◆犬の雑学〈心理的/本能的な犬の雑学〉 |
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〈引っ張る行為は本能と主従関係〉 |
引っ張るという行為は、そもそも犬だけではなく人間にもあるものです。
衣服を引っ張られれば、その逆の方向に振り払おうとしますし、子供同士がおもちゃなどの取り合いをする時など引っ張り合っていることが多いです。
犬も同じでリードなどで引っ張られれば、引っ張り返してきます。
このことは、本能的なもので、他にも追いかければ逃げますし、逃げれば追いかけるなどがあります。
ただし、犬は学習能力が優れていますので、しつけ次第で人に対して服従していきます。
引っ張る行為はちゃんと飼い主が付いて来てくれるという楽しさと主従関係において、犬と飼い主との順位が逆転している表れでもあります。 |
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