【 年齢の数え方 】
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作成者:長崎支部 日高 大
◆年齢換算早見表
犬の年齢 人の年齢 犬の体や心の変化 成長段階
1ヶ月 1歳 生後〜10日齢までは幼少期で親犬無しでは生きていけません。
13〜20日齢に移行期に入ります。
五感の発達が始まる時期です。
幼少期、移行期を経て社会化期が始まります。
社会化期では環境に興味を持ったり周囲の個体との社会的な関係を築く性格形成に大切な時期です。
2ヶ月 3歳 親離れの時期です。
他の動物や環境に適応させる時期でもあります。
3ヶ月 5歳 永久歯に生え変わる時期です。
6ヶ月 10歳 永久歯が生えそろいます。
散歩や運動の開始時期でもあります。
青年期
大人になっていきます。
性成熟を迎えます。
1歳 17歳 小型犬や中型犬は成長が完成します。
1歳6ヶ月 20歳 成犬期
心も体も大人の仲間入りをします。
2歳 24歳 大型犬の成長が完成します。
3歳 28歳 やんちゃな性格が大人しくなってくる時期です。
4歳 32歳
5歳 36歳
6歳 40歳 中年期
成人病に注意しなければなりません。
7歳 44歳 超大型犬の老齢期が始まる時期です。
8歳 48歳 大型犬の老齢期が始まる時期です。 高年期
食事等の見直しが必要です。
低カロリーな食事に変えましょう。
9歳 52歳 中型犬の老齢期が始まる時期です。
10歳 56歳 老犬期
様々な老化現象があります。
耳が遠くなったり、目が見えなくなったりもありますし、痴呆もあります。
11歳 60歳 小型犬の老齢期が始まります。
12歳 64歳
13歳 68歳
14歳 72歳
15歳 76歳
16歳 80歳
17歳 84歳
18歳 88歳 老犬期
19歳 92歳
20歳 96歳
21歳 100歳
22歳 104歳
◆老犬期の始まる年齢(犬のサイズで異なります)
■小型犬 9歳〜12歳
■中型犬 9歳〜11.5歳
■大型犬 7.5歳〜10.5歳
■超大型犬 6歳〜9歳
◆高齢化に伴う疾患
20〜30年前までは、犬は10年生きれば寿命だと思われていました。
しかし、飼育環境の変化や飼い主の意識の向上、獣医学の発達により犬の寿命がどんどん延びてきました。
それに伴い、犬の高齢化による問題も出てきました。
 ◎痴呆
 ◎心不全
 ◎僧帽弁閉鎖不全
 ◎乳腺腫瘍
 ◎子宮蓄膿症
〈痴呆について〉
犬の長寿命化に伴い一番問題になっているのが痴呆です。
その理由は痴呆には異常行動が伴うからです。
典型的な例が「夜鳴き」です。
この夜鳴きにより飼い主が睡眠不足となったり、隣近所からの苦情の元となる場合も有ります。
社会生活でのトラブルの原因にもなる問題になっています。
痴呆は13歳〜18歳までに多く発生します。
 ◎無反応
 ◎夜鳴き
 ◎異常な食欲
 ◎良く眠る
 ◎無目的の歩行
 ◎排泄の失敗
 ◎狭い所に入りたがり、出て来れなくなる。
この様な症状が痴呆の主なサインです。
痴呆になると住環境の管理や介護の仕方等の勉強が必要になります。
痴呆の進行をゆっくりさせる為に適度な刺激を与える事も必要です。
散歩や抱っこして外出等も出来るようならわずかの時間でも良いので行いましょう!
他にも仲が良かった犬や人との触れ合いも良い刺激になります。
また、他の病気にも掛かりやすく併発してしまう恐れがありますので健康管理には充分気をつけてください。
高齢化の症状に五感の低下があります、勿論運動神経も鈍りますので段差や障害物に注意が必要です。
飼い主の手厚い介護が求められる時期です。
長く共に暮らしてきた今までを振り返りながら最後まで頑張って介護してあげて下さい。
【 犬の能力 】
◆視覚
犬の視覚は近視で色盲です。
視力は人間に比べると劣っていますが動体視力は優れています。
また、タペタムと呼ばれる反射膜が網膜に付いていますので暗闇の中でも行動出来ます。
 ◎標準的な人間の視力を1.0とすると、犬は0.3程度と言われています。
 ◎目の前の33cmより手前の物はボヤけて見えています。
 ◎動体視力においては人間の4倍もある犬がいるそうです。
 ◎夜間視力においては人間が識別出来る明かりの3分の1の明かりでも識別出来ます
◆聴覚
犬の聴覚は寝ている時にも働いている為、番犬の能力に適しています。
立ち耳や垂れ耳等の違いは、やはり立ち耳の方に軍配があがりますが大差はありません。
音を感じる範囲は人間の4倍もあり、人間が聞こえる音の6分の1くらいの音も聞き逃しません。
 ◎人間が聞き取る事が出来る高音の4倍の高音を聞き取れます。
 ◎大きな予期せぬ音が苦手です。
 ◎体の大きさや耳の大きさの違いは、聴覚の能力には余り関係しません。
 ◎耳を自在に操って音源を探る事が出来ます。
 ◎小さい音や高い音は聞き逃しません。
◆嗅覚
犬の嗅覚は五感の中で一番優れた能力です。
犬は鼻が命と言って良い程、この感覚を最大の拠り所としています。
嗅覚は人間の1000倍〜1億倍あると言われています。
匂いにより嗅覚の能力が変わる為に1000倍〜1億倍と差がでます。
動物のオシッコや汗等に含まれる脂肪酸の匂いが得意で人間の100万倍〜1億倍の感知力があります。
 ◎鼻の頭が濡れてブツブツしているのは匂い収集に役に立ちます。
 ◎刺激的な匂いは嗅覚が鈍ります。
 ◎嗅覚は生まれた瞬間から老齢まで高い機能を維持します。
 ◎鼻には温度を感知する能力も備わっています。
 ◎犬同士の情報交換に必要な感覚でもあります。
◆味覚
犬の好き嫌いは味よりも匂いによる事が多いです。
人間に比べて味覚は発達していない為です。
舌の上にある味蕾(みらい)と呼ばれる神経細胞が人間の5分の1と少なくしかも、人間が舌全体にあるのに対して犬の舌は前面に集中している為です。
甘味・酸味・塩味をある程度認識していますが、苦味や旨味はほとんど感じていないのです。
 ◎猫と同じく熱い物は苦手です。
 ◎グルメな犬とは嗅覚による事が大きいです。
 ◎食事は余り噛む事はせずに、丸呑みがほとんどです。
◆触覚
犬は体を優しく撫でられる事が大好きです。
母犬が優しく舐める行為と感覚が似ている為と言われています。
飼い主に優しく撫でられる事により、リラックス出来ます。
《撫でられて嬉しい場所》
 ◎耳の付け根
 ◎背中
 ◎胸
 ◎頬
《撫でられると嫌な場所》
 ◎鼻先
 ◎前足の足先
 ◎シッポ
 ◎内モモ
撫でられると嫌な場所でも、飼い主との信頼関係次第では嫌がる事もなくなります。
最初から嫌な部分を撫でるのではなく嬉しい場所を撫でてリラックスさせます。
そのまま、嫌な場所へと徐々に動かしていってください。
◆犬の特性
犬は発達した脳を持つ非常に頭が良い動物です。
記憶を司る大脳新皮質は人間の方が遥かに優れていますが、記憶力が悪い訳ではありません。
心の動きを司る大脳辺縁系には、ほとんど違いが有りません。
その為、犬は人間と同じ位の肉親愛や同情・いたわり等の情動行動が他の動物よりも遥かに優れています。
人間の知能で言うと2〜3歳児と同じ位だと言われています。
記憶力や対応能力・順応性にもすぐれており、訓練する事でより一層の能力を引き出す事が可能です。
約200の単語を理解しているそうです。
人間の言葉は直接理解出来なくても、組み合わせや状況に応じてある程度までは理解出来ているのかも知れません。
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